適当に生きていきたい

ちょっと頭のおかしな人間が日々を綴るブログ、になるといいな。

彼の自殺を止めた話。

つい2週間ほど前のお話です。
ようやくひと段落しました。
彼は訳あって貯金がほぼゼロに近い状態になってしまい、支払日は少しずつ近づいてきている状況でした。
それを私に打ち明けてくれた後、鬱々として「自殺する」と言い始めました。
彼が「死にたい自殺する」ということは多々あったので、今回もいつも同様に止められると思っていました。
しかし今回の彼は違いました。
私は終電ギリギリで彼を迎えに行き、ネットカフェで3時間ほど休憩し、その後始発で私の家へ来ることになりました。
彼は自暴自棄になったようで、鬼殺しを片手に電車に乗りました。
彼は電車のような箱詰め状態で途中で降りられないような状況が苦手なので、乗り換え乗り換えで最短で私の最寄駅へ向かいました。
その途中の乗り換えで、彼はふらっと線路の方へと向かいました。
それを私が腕を組み、ギュッと引き止めました。
彼は「とめないでくれ」と言っていましたが私は何としてでも阻止したくてたまらなくて、「やめなさい!」と結構大きな声で言ってしまいました。
そのせいで若干駅のホームがざわつきましたが、それも仕方のないことだったのです。
そのあと彼はおとなしく乗り換えて、私の家の最寄駅へと着きましたが、そこでも彼は死のうとして、走ってくる車の方へとふらりと行ってしまいそうになりました。
それをまた私がギュッと引き止めるということが何度もありました。
その度に彼は「やめろ、死なせてくれ」と言いましたが、最終的に私が人通りのそれなりに多い道路の端で「大好きだから、愛してるから、死んでほしくないんだよ」といって彼を抱きしめました。
すると彼は突然、「何で死なせてくれないんだ」と泣き始めました。
「ああやって酔っ払いのふりしていたら俺のことを嫌ってくれて、俺のことを見捨ててくれて、楽に死ねるとと思っていたのに」
彼はそんな風に思っていたようです。
「残念だけどその程度のことじゃ君のこと嫌いになんてならないよ。むしろ支えになりたいと思ってる。だって私の人生の中でこれほどまで愛した人なんていないんだもん。そんな人をそう簡単に見捨てることなんてできない」
これが私の答えでした。
以前通っていた精神科で彼と遠距離恋愛していたときに、お医者さんに「その人とこれ以上絡むのはやめておいたほうがいい」と言われたこともありました。
家族にも「友達のままでいいんじゃない?」と言われました。
でも私は、彼のことをこんなにも深く愛してしまいました。
恋愛に損得など必要ないと思うのです。
彼と一緒にいると私が辛い思いをするのはわかっています。
でも、だからこそ彼を大切にしたい、彼と一緒に幸せになりたいと思っています。
それから彼は約2週間ほどうちに滞在し、昨日自宅へ帰りました。
彼と一緒に過ごすのが当たり前になっていたので、今一人ぼっちになって大変寂しいです。
早く年が明けて、彼と会うことが出来たらいいのに……と思っています。
彼がいないと私は何もできないのです。
洗濯も掃除も食事も適当になりお風呂にも入る気力がなくなるのです。
彼と一緒にいるときは大変元気なのですが、彼がうちにいなくなった途端に疎かになるのです。
ただの依存なのでしょうか。
私はそんなことはないと思っています。
彼は私の心の支えになっているのです。
そして私も彼の心の支えになりたい。
だから私は彼をこれからもずっと大切にしていこうと思っています。
彼の自殺を止めた話、おしまい。